お知らせ

FJTAニュースVol.8

こんにちは、FJTA 広報担当の Estela 大久保 江梨です。

新緑と爽やかな風のイメージの5月が、真夏日の連続でしたね。

いかがお過ごしでしょうか?

6月に入りまして、もう今年の半分・・・と、時の流れの速さに焦りも感じて居ります。

今月は、5月17日に行われた「アルゼンチンタンゴ音楽講習」第1回目にご参加下さった、二人の会員さんより感想を書いて頂きました。

今後2回目&3回目を予定して居りますので、読んで頂きまして是非、皆様のご参加も期待致します。

 

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★FJTA主催 第一回タンゴ音楽講習会によせて。  大矢 英一郎

昨年発足した連盟が、初めての全ての会員に向けたセミナーとして、新たな期待を込めた全3回シリーズの1回目でした。各会ごとのテーマが設定され、第一回目の貴重な講習でした。

タンゴ音楽、タンゴの起源の話から始まり、楽器やリズムの変革、楽団の構成や演奏方法の改革など、興味の尽きない内容に続き、1900年代初頭の貴重な映像を交え、当時の街の様子や人々の身なりや生活の様子なども見られて、有意義な時間と成りました。

タンゴを踊らない人でも耳にした事があるだろう有名な「ラ・クンパルシータ」の誕生、進化の過程の秘話も興味深く、タンゴ史に燦然と輝く偉大な歌手、カルロス・ガルデルの登場によって、歌手の位置付け、歌詞のスタイル、当時の演奏家の名手ぶりなども説明されました。

特に、バンドネオン奏者で当時唯一の女性バンドネオニスタがいた事に驚かされましたし、名手として認められていた事が、さらに凄い事だと思いました。

一時は廃れていたミロンガのリズムを復興させたオメロ・マンシの登場や、ヨーロッパ遠征を成功させて本国のアルゼンチンに逆輸入、と言う形で活力をもたらしたフランシスコ・カナロの活躍と、当時の二大レコード会社、ビクトルとオデオンの両社での録音された貴重な音源を聴き比べられた事は、当時を彷彿とさせる異次元空間でした。

巨匠オスバルド・プグリエーセの演奏スタイルを、色濃く引き継ぐコロールタンゴ楽団による、リズム変換の歴史のライブ演奏と解説映像は、興味の尽きない内容でした。

そして、フアン・ダリエンソ楽団のライブ映像では、偉大な迫力演奏と、なぜか微笑ましい愛らしいキャラクターの余韻に浸りながら、充実した講習が終わりました。

アルゼンチンタンゴの魅力は、音楽・歌・踊りの中に秘められた人間の根本的な要求が、五感を刺激するからだと思います。

より深くタンゴの世界を知る上でも、踊りの表現の幅を広げる意味でも、お薦めのセミナーでした。

会員ではない方も多数参加されましたが、講習を機会に入会されて、次回講習も予約されていました。

これからも、FJTAだからこそ出来る有意義な企画を期待し、タンゴ界に貢献すると共に、会員が喜ぶチャンスを提案しながら協力して行きたいと思います。

 

 

★第1回「タンゴ音楽講習、タンゴ音楽の起源から第一黄金期まで」に参加しての感想。国安 純一

「タンゴ」という名の起源については、いろいろな本や文献資料を見ても、いろいろな説が述べられていますが、はっきりしたことは分からないというところが結論のようになっているようです。

タンゴという音楽が生まれた事情、環境について、十分信頼に価する根拠ある説明が求められないとのことですが、映像による解説はとても分かりやすく、興味深いものでした。

私も、レコードを聴く会やいろいろな本で、知識としては知っているつもりでしたが、それを体系付けて考えることができ、貴重な体験になりました。

特に、コロールタンゴの「4分の2拍子から4分の4拍子へ」のレクチャーの映像は、とても興味深いものでした。初めてタンゴの音楽の中に入っていけたような感じでした。

このことで、改めて思い出したことがあります。

それは、タンゴ楽団(オルケスタyokohama)のコンサート&ミロンガに行きました折り、タンゴの演奏家によるタンゴのビートについての解説がありました。

その中で、タンゴの4拍のカウントは、「イチ、ニィ、サン、シィ」ではなく、スペイン語の「ウノ、ドス、トレス、クワトロ」であり、カミナータスもそれに合わせたものであると。

文字だけでは分かりにくいかもしれませんが、「シィ」が「クワトロ」という4個の言葉であること。

そして、「クワトロ」から「ウノ」にいくところがポイントであり、粘りやスピードが出てくることだったと理解していますが・・・。

この時、コンサートの会場に居た方も感じたと思いますが、このような勉強になる機会はいろいろあると感

じたことを思い出しました。

このタンゴ音楽講習は、第2回、第3回と予定されているとのことです。

アルゼンチンタンゴの音楽が生み出された背景を時代の流れに沿って解説される貴重な機会に感謝します。