• FJTAニュースVol.2

    こんにちは。日増しに寒さが厳しくなってまいりましたが、お元気でしょうか?

    広報担当の佐藤利幸です。

     

    FJTAからお届けしているメールですが、事務局からの行事案内などの大切なお知らせの他に「FJTAニュース」としてトピックスなどをお伝えしていきたいと思います。

    お楽しみいただけたら幸いです。

    この記事は広報部のメンバーが 順番にご案内していきます。

    今回はナツ先生によるシンガーポールで開催されたタンゴフェスティバルのレポートです。

    活気溢れるミロンガの様子が伝わってきます。

     

    シンガポールタンゴフェスティバル(通称:SITF)レポート

    昨年、第一回が開催され大成功を収めた「シンガポールタンゴフェスティバル(通称:SITF)」が、

    今年も10/8〜12 延べ5日間に渡り開催された。

     

    フェスティバルの目玉は、5組のダンサー達。

    2005年世界大会優勝のSebastian Achaval & Roxana Suarez

    2008年世界大会優勝のDaniel Nacucchio & Cristina Sosa

    世界中で人気を博すカリスマダンサー Carlitos Espinoza & Noelia Hurtado

    日本から、2009年世界大会優勝のHiroshi & Kyoko Yamao

    世界大会最年少チャンピオン 2010年世界大会優勝のSebastián Jimenez & Maria Ines Bogado

     

    現在、世界で最も熱く、人気・実力を兼ね備えたスーパーダンサー5組が同時に揃うのは、

    本場、ブエノス・アイレスでもめったにない。

    さらに、アジア周辺各国からも伸び盛りのダンサーが数多く招聘された。

    Hiromi & Natsu も光栄にも声をかけていただき、初参加を果たした。

     

    延べ5日間、そして人気絶頂のダンサー達をブッキングし、

    フェスティバルのプロデュースから運営までを一手に手がけるのは、

    ここ数年、アジアにおけるタンゴシーンでの活躍が急上昇中のLily & Gen。

    タンゴ世界選手権にも出場し、上位進出を果たしているのでご存知の方も多いはずだ。

     

    フェスティバルのメインとなる催しは

    Work Shop、Milonga、Exhibition、の3つの柱で構成される。

     

    Work Shop は、4組のダンサー達がテーマに沿って、代々継承されてきた「タンゴ」を

    それぞれの様式美やこだわりを交えながら展開された。

    「古典ステップと新しいステップのコンビネーション」

    「サスペンス、ドラマティック、ロマンティックを踊り分ける」

    「カンジェンゲ(古典タンゴ)を踊ろう」

    「複合的なテクニックの細部にせまるための、基本テクニックに基づく軸と足さばき」

    などなど、タイトルだけでも興味が湧いてくるテーマがずらり。

    いわずもがな、どのダンサーもメソッドが明確に確立されており、

    且つその説明や練習方法も分かり易いと大好評だった。

     

    Milongaはフェスティバル期間中、毎日開催された。

    「Warm up Milonga – Free Style」

    「Welcome Milonga – Floral Night」

    「International Milonga – 70’s Retro」

    「Grand Milonga – Elegant」

    「Farewell Milonga – Safari」

     

    初日は、まずはWarm upということで、気軽に、普段通りのMilonga。

    とはいえ、そこはやはりフェスティバル。

    各国から訪れたお客様含め、約300~400人で大入り満員。

    このフェスティバルの注目度の高さを目の当たりにすることに。

     

    2日目のWelcome Milonga のテーマは「花」

    「花」がデザインされたドレスや小物を身にまとう。

    さすが、常夏の国シンガポール。男性も「花柄」を着こなすことに慣れているのに感心した。

     

    International Milonga のテーマは「70’ Retro」

    1970年代のディスコファッションを楽しむ夜。4組のダンサー達の、カラフルな のカツラを被り、

    ブーツカットのパンタロン、超底高のヒールを履き会場を盛り上げる。

    70’ s Retro で最も盛り上がった催しは、

    主催者である Gen 率いる、男性5人によるユニットダンス。

    一曲目は、ラテン音楽に乗ってソシアルダンスとソウルダンスをミックスしたような、

    セクシーでユーモアあふれるフォーメンションダンス。勿論、衣装は70’s。

    二曲目は、「Por una cabeza」に乗って、伝統的なタンゴステップのフォーメーション。

    パフォーマンス中、会場はやんやの大盛り上がり!

     

    「お客様を喜ばせる」 というおもてなし精神と、

    「自分自身も楽しんでしまおう!」という、

    パフォーマーとしてのGenとその仲間達の素晴らしさを感じる事ができた。

     

    そして、この夜はアジア各国およびシンガポールのダンサー達9組がExhibitionを披露。

    Hiromi  & Natsu も出演しました。

    どのダンサーに対しても、惜しみない拍手と歓声。

    出演する側としては、これ以上に嬉しいことはない。

    台北、中国、インドネシア、日本、シンガポール。

    アルゼンチンタンゴが、どんどん世界中に広がって楽しまれていることを肌で感じることができた。

     

    さぁ、いよいよメインミロンガ。

    Grand Milonga 。テーマは「Elegant」

    5日間で最大、且つため息がでるような洗練された会場。

    集客は500人に達するのでは!?

     

    最高のお洒落とシャンパンで非日常を堪能しながらのタンゴ。

    感嘆するのは、会場全体、そして各々のお客様が、

    本場ブエノス・アイレスさながらの「タンゴの慣習」を重んじてタンゴを楽しんでいること。

    アルゼンチンから遠く離れた異国の地で、

    しっかりとタンゴが継承されていることを感じられるのは、やはり気持ちがいい。

    至福の時間をたのしんでいると、場内に響くアナウンス。

    さぁ、マエストロ達のExhibitionの始まりである。

     

    まずは、伝統的スタイルを貫くカリスマ、Carlitos Espinoza & Noelia Hurtado。

    洗練された中にある、タンゴ特有の泥臭さ。

    まるで、演奏するかのようなCarlitosのセンスに、会場が魅了される。

     

    続いて、Sebastian Jimenez & Maria Ines Bogado。

    参加可能な最小年齢18歳で、初出場と同時に史上最年少で世界大会の優勝に輝いたJimenezは、

    タンゴの申し子と言っても過言ではない。

    その圧巻なパフォーマンスに、会場は全体が息を潜め、一瞬、歓声を忘れてしまうほど。

     

    つづいて、こちらも世界大会史上初めて、外国人でタンゴサロン部門での優勝という、

    日本が誇る世界チャンピオン Hiroshi & Kyoko Yamao。

    伝統的スタイルをしっかりと継承した二人のタンゴは、これぞ王道。

    その素晴らしさに、会場からは唸り声も聞こえる。

     

    そして、Sebastian Achabal & Roxana Suarez。

    「洗練された」という言葉がまさにピッタリの二人。

    トラディショナルな中にも、新鮮で意外性のあるステップ。

    気がつくと「美しい…」とつぶやいてしまいたくなるタンゴ。

     

     

    オオトリは、2008年の優勝者、Daniel Nacchio & Cristina Sosa。

    なんと、このフェスティバルの前に、シンガポールの地で婚約した二人。

    あま~いタンゴを披露するかと思いきや、

    エキサイティング、アグレッシブ、パワフルなタンゴで会場は大喝采!

     

     

    フェスティバルを通じて強く感じることができるのは、「アルゼンチンタンゴへのリスペクト」

    5日間のミロンガ会場はいずれも300人以上が楽しめる大会場。

    来場者全員が着席可能なテーブルが確保され、居心地がよく、行き届いたホスピタリティ。

    フロアの状況を感じながら、踊りたくなる曲をバランスよくかけるDJのGood Sense。

    プロデュースとオーガナイズ、そしてダンサーも務める Lily & Gen と、

    二人を支えるチームSITFのスタッフ達の、

    タンゴを文化として再現し、そして世界に向けて再発信する。

     

    今、アジア圏で最も熱いタンゴイベントのひとつと称さざるを得ないSITF。

    来年以降の開催も見逃せない。

  • FJTAニュースVol.1

    会員の皆様

     

    日が暮れると、吐く息も白くなり、急に寒くなりましたがいかがお過ごしでしょうか?

     

    FJTAの広報担当池田勝です。既に、facebookでは先行して掲載しておりますが、その後、衆院解散に伴い、閣議決定までした風営法改正案が廃案となりました。(来年の国会で同じ法案を継続して閣議決定する可能性はありますが、形式上 廃案と呼ばれるようです)

    来年の通常国会で審議、可決となることを期待いたしますが・・・・

     

    最新の情報を元に連盟の考えと風営法の現状について、まとめてみました。

    ご参考までにお届けいたします。

     

    改正法案は10月24日の閣議承認をもって臨時国会に提出され審議の予定でしたが、11月21日の衆院解散により廃案となりました。 つまり、一からやり直しと言うことです。

    この一年間、あれだけ議論の的となった風営法改正ですが、改正案が報道され、殆どの人がもう風営法でダンスを教えることが”許可制”の状態は事実上無くなった・・・。 そう思っていたのでは? 実は、私もそう考えておりました。

    「ダンス」規制(いわゆる現4号条項)は次の改正の機会までは存続することになります。

    そして、次の機会は・・・・

     

    仮に、来年の通常国会で迅速に可決されたとしても、暖かくなる頃迄は、現行法が機能することになります。これまで通り、ダンスを教えるには、FJTAのインストルクトール資格が無い限り、都道府県公安委員会の許可が必要になります。

    そして、仮に、予定していた法改正が実現したとしても、ミロンガ等飲食の場に関する扱いの詳細は現3号条項の変更と関わるため、法案の国会可決後政令等が整ってからとなります。

    その時期も未定ですが、可決後1年以内とされています。

     

    仮に、仮に、が続く上記のタラ・レバ説明ですが、10月には閣議決定されて風営法改正が確実!とニュースでも報道され、てっきり決定かと思われていましたが、たった1ヶ月で廃案となってしまったのです。

    予断に振り回される事が、いかに危険であるかが身に沁みたので、法律改正予定はあくまで参考程度に捉え、事実に基づいて準備・対応することが連盟から会員の皆様への最善の行動と実感した出来事でした。

    既に、インストルクトール資格を取得済みで、国家公安委員会に登録されたタンゴダンス指導者は、今回のゴタゴタ?になんら影響されること無く、これまで通り安心して活動を継続して頂けます。

     

    FJTAは、予断に振り回されずに、設立の目的に沿った活動を今後もしっかり続けてゆきます。